拓銀令嬢、読んでみた

web版を一気読みした。バイトこなしつつではあったが、5日かかった。忘れないうちに、感想を書いておく。

拓銀令嬢、正式には『現代社会で乙女ゲームの悪役令嬢をするのはちょっと大変』は、二日市とふろう先生のネット小説。小説家になろう、カクヨムで連載していて、書籍化、コミカライズもしている。2018年から連載を開始して、今も連載中だ。

作者の二日市とふろう先生は、たびたびtwetterで流れてきていたし、私好みの作品群と一緒に拓銀令嬢が紹介されていることもあったので、以前から名前は知っていた。しかし、自己投影する傾向が強い自分は女性主人公の作品がいまいち楽しみ切れないと考えていたこともあり、中々読み始められなかった。

が、先日急に新しい作品を開拓したくなった際に拓銀令嬢の名前を思い出し、小説家になろうで発見できたので勢いで読み始める。最近は、書籍化作品でもweb掲載を続けてくれるから助かるなあ。

読んでみれば、まあ面白いこと。不況の日本を生きた人が、現代舞台乙女ゲー世界の悪役令嬢に転生して、不況を何とかしたり原作キャラと交流したり、ストーリーの裏側を考察したりといった感じのストーリー。政治劇、金融劇に、恋愛や人間ドラマ、オカルトがトッピングされている。正直、カテゴリーは恋愛じゃないと思うが……。
いわゆるライトノベルと呼ぶには、題材とキャラクターの持つ覚悟、ストーリーに潜む悪意が重い。これが心地いい訳だが。また、お嬢様の視点、周囲の人の視点、掲示板など、様々な角度から物語が描写され、起きていることは複雑だがなんとなくは把握できるし何よりワクワクする。

第二次世界大戦から少しずつ出来事や結果をずらすことで、財閥・華族が残っていたり、私が生きる現代とはやや違う日本が舞台となり、ある種の仮想戦記のような感じがする。
ネタ元として、1990年代から2000年代初頭、私が生まれる前に起きた政治上・金融上の出来事や流行を紹介してくれるので、なんだか賢くなった気もしてくる。バブル崩壊とその処理、郵政民営化した某政権の成立、対テロ戦争など、名前と概要くらいは知っていても詳細は曖昧な所に少し詳しくなれた、かな?

しかし、分量が凄い! この記事を執筆する2025/11/5時点で817エピソード、各話2,000字程度の文なので、最新まで追い付くのに5日かかった。比較的自由な時間の多い大学生でも5日、とてつもない長編だ。
しかも、これでまだ終わる気配がないのだから重ねて凄い。拓銀令嬢の冒頭は、いわゆる悪役令嬢の断罪シーン? に触れて、その後幼年期に時間軸を戻して始まる。いつ断罪シーンを回収して、その先の未来を見せてくれるのかと期待しながら読み進めたが、一向にたどり着かない。断罪シーンは高等部3年らしいのだが、現在最新話で中等部2年である。……まだ5年もある!? 間で2~3年昏睡状態に陥るとか無ければ、断罪にたどり着くまでもう500話くらい増えるんじゃないか? お嬢様昏睡状態に陥ったらリーマンが霞かねないレベルの不況来るだろうし、そんな展開はできないと思うけども。

何にせよ、続きが気になる面白い物語だった。今後も更新を楽しみに待ちたい。二日市とふろう先生、応援しています!

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